ペインティはアートが好きな夫婦、木村文則と木村征子によって立ち上げられました。

2016年の夏、我々は失意の中にいました。独立して会社を立ち上げたもののうまくいかず、従業員にも辞めてもらい、会社を清算することになったのです。そんな中、せめて誕生日ぐらいは楽しく過ごそうと、当時流行りはじめていた民泊を使って、楽しげな家に安く泊まってみようという話になりました。
 
宿泊先の家に到着して中に入ってみると、そこには絵がたくさん飾られていました。素敵な絵に囲まれて、とてもリラックスし、癒され、私たちは幸せな気分で過ごすことができたのです。そこで我々二人は小さい頃のことを思い出しました。木村文則は、絵を描くのがとても好きだったことと、親に連れられて行った美術館も好きだったこと。木村征子は、京都の着物問屋の娘として生まれたため、家ではアートな着物、友達の家に遊びに行ってもアートな工芸品に囲まれて育ち、好きだったこと。
 
そして、自分たちの好きなアートを、もっと多くの人たちに身近に楽しんでもらう仕事をやっていきたいと二人で思ったのです。
 
こうして新しく株式会社タリスを立ち上げました。talisは、ラテン語で「すばらしい」という意味があり、「すばらしい物・すばらしい体験を通じて、すばらしい人生を」という想いから選びました。
 
当初は、アーティストの作品をプリントしたアート雑貨が作れる・買えるWEBサイトを立ち上げました。海外では同様のサービスで大きな会社もあり、好きなアートを雑貨にして手元に置けるのはとてもステキだと感じ、オープンさせました。しかしいざ販売を開始してみると、まったく売れませんでした。
 
ほとんど売れないまま数ヶ月たったとき、アーティストとお客さんが交流しながらアート制作の体験をできるイベントを開催したら、もっと購入に繋がるのではと思いつきました。調べてみると、海外ではそういったイベントが多く開催されて人気になっていることも知りました。初心者でも描ける、ステップ式という方法を知り、とてもワクワクしました。
 
そこで試しに、ステップ式絵画レッスン・ペイントパーティーの原型となるイベントを開催することとなりました。まずは友達や知り合いを多く誘ってみましたが予想以上に好評で、参加者がすぐに集まりました。イベント当日も「すごく楽しかった」と言ってもらえ、2回目、3回目と続けて開催してもリピーターとなってくれる人たちがいました。そうしてその後半年で50回以上のイベントを開催することができ、ペイントパーティーの専門サイト「Painty(ペインティ)」も立ち上げて本格的に事業として運営していけることとなりました。
 
運営を続ける中で、「自分も講師になりたい」「レッスン・イベントを手伝いたい」という声も、お客さんから多く聞くようになってきました。我々は講師を数多く採用してきましたが、その際にはステップ式・ペイントパーティーの独自の研修を行っており、この研修を講座として提供してはどうかと思うようになりました。そこから「ペイントインストラクター認定講座」が生まれ、全国から問い合わせが来るようになりました。各地域で、それぞれの形でレッスンを運営して活躍してもらっており、アートの楽しみが日本中に広がっていく幸せを感じました。
 
私達は、アートの楽しみによって1人でも多くの方に幸せになっていただくために、日々活動しています。